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いやいや、そんなことは。何を考えているんだ?私は。
何をしてるって?風呂に入ってるが。
お、おい、なんだその沈黙は?何を想像している?よせんだ、わかったな!
一度加速世界を体感すれば、おそらく君も戻れなくなるだろう。そう、私のようにな。
おい、君が体を洗う実況中継などしなくていい。
今から君に見せるものは、ただのゲームと思わないことだ。
いきなりどこを触って!オイル?そういうのは自分でやる。バカ。
わ、私か?私は首からだが。
ば、バカもの!何を言わせるんだ!
こうやってダイレクトコールで話していると、まるで一緒にお風呂に入っているように。
最近の私はどうかしてるな。
君と出会っていろんなことがあったな。
い、いや、なんでもない。可及的速やかに忘れてくれ。
君を導くように動いてきたつもりだったが、気がつけば私の方が君に引っ張られていたよ。
君はそれに気づいていたか?
初めて君を見つけた時は震えたよ。
私にはすべてが愛おしかったよ。
仮想世界であれだけの素質に恵まれながら、リアルの君はとても臆病で繊細な心をしていた。
そんなこと言わないでくれ。
しかし現実は愚かで幼い中学生で君と同じ人間なんだ。
これからもよろしく頼む。
君をここに呼び出したのは他でもない
私は加速世界では強いかもしれない。
えーっとだな。
そう、自分を少しだけ大切にするようになったよ。
も、もう少し時間をくれ。
いや、やっぱり今でいい。
手順は分かっているんだ。ただ、言葉にするのが難しくてな。
私は君に出会って初めて人を大切にしたいと思ったんだ。
君を守りたい。包み込みたいと常に思っていたが。
何が言いたいというとだな。
気がつけば、私が守られていることに気づいた。
直結で話してもいいか。いや、やっぱりこういうのは、あの。
わ、私の聞き間違いでなければ。
本当に君には心を揺さぶられてばかりだよ。
でも、その相手が君でよかった。
これから、君のことをもっと知っていきたい。
今、私のことを好きだと言ったか?
改めて、よろしく頼む。
君は現状に満足しているのか?
もっと先へ、加速したくはないか?
もし、今の質問に少しでもためらいの念があるのであれば。
たとえこの先、どのような未来が待っていようと、君を選んだことは後悔しない。
だから君も私から離れずにいてくれよ。
君にもかけがえのない友がいるのだな。
いや、すまない。いらぬ心配だったな。
些細なことがきっかけで離れることにならないように。
この時間に落ち合おうと言ってたはずだが。
君は一分遅れただけだろうが、私はそれで何時間待たされたと思っているんだ。
一人で待つのはどれだけ寂しいか。少しは考えろ。
では、あと二十秒後にダイブするぞ。
さあ行くぞ。三、二、一、バーストリンク。
今日は特別な日だからな。
ちょっと変わった衣装を着てみたんだが、どうだ?
こういった類いの格好が好きなのか?
たまにならしてあげなくもないがたまにだぞ。
私のアバターが気になるのか?
ふふっ、これはすべて自作なんだ。褒めてくれてありがとう。
君のその格好もなかなか可愛いと思うぞ。
嫌味なんかじゃないよ。本当にそう思ってるんだ。
なかなか興味深い構造をしているな。
こ、こら、あんまり動くんじゃない。
今、何か悩ましい顔をしていただろ?
相談できることなら話してくれたまえ。
大丈夫、茶化したりなんかしないさ。
加速世界での姿は、その人物の深層心理が具現化されたものらしい。
大丈夫、嫌じゃないよ。
だから続けてくれて構わない。
な、今何をしようとしたんだ君は!
ずっとこうしていたいな。
待て、こちらにも心の準備というやつが。
先輩と後輩という関係は不便なものだな。
君と対等の立場なら、もう少し距離を縮めてもらえるのかな。
うん、ご苦労様。
しょうがない。ほら、まずは私の手に触れてくれ。そこから始めよう。
さて諸君、九月の領土戦も終了したわけだが、この一ヶ月、一言で言えば一心一意を繰り返しただけだったように思う。
ああ、歯痒いな。仕方ないこととはいえ。
そうだ、君たちにまだお祝いを言ってなかったな。
それだけ君の活躍を目にする時間が増えたということか。心から嬉しいよ、ハルユキ君。
いや、なんでもない。
というわけでハルユキ君、明日君の家を使わせてもらってもいいかな。
いや、直接みんなの顔を見ながら話したいと思ってね。勝手を言ってすまない。
私としては、今日は今月最後の大攻勢のつもりだったんだがな。
以上、解散。
ハルユキくん タクムくん 改めてレベル六到達おめでとう
いや、本当だ。
私は中学卒業と同時にロンドンへ留学するが君たちがブレインバーストを卒業する必要はない。
その通りだ。
三月に卒業した後四月から語学研修が始まるからなすぐに立たねばならない向こうの高校への入学は九月になる
そういうことだ。
ん。
それとも、そんなものは私一人の身勝手な夢想に過ぎないと思うかい?
日に日にたくましくなっていく君たちを見て確信したんだ。我々なら必ず成し遂げられると。
あと半年、残された時間に全力を注いでもらいたい。そのための告白さ。
ありがとう、春雪くん。君の気持ちは十分伝わったよ。
よし。では目指すはレベル十。そしてその先に待つ世界を我々の目で見届けよう。
そう、そしてその呪われた強化外装を装着し、殺戮者と化した者のことをクロムディザスターと呼んでいる。
そうだ、そこまでは我々の目で見た通りだ。
と実はもう一つ解決しておくべき課題が残されている。災禍の鎧についてだ。
この呪いを断ち切るのはあの鎧を消し去れなかった我々のなすべき仕事だと思っているんだ。